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もう一年経ったのか・・・ [本の感想]

文庫版の『ローマ人の物語』最新刊が出ました。衰退していく国家(てゆうか組織)について考えてみようということで読み始めましたが、やはり切ないものがありますね。

 ※まだ全部読んでいないが・・・

ローマ人の物語〈38〉キリストの勝利〈上〉 (新潮文庫)

ローマ人の物語〈38〉キリストの勝利〈上〉 (新潮文庫)

  • 作者: 塩野 七生
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2010/08/28
  • メディア: 文庫
 
 

『神』という概念は『人間社会のことは人間が解決する』という当たり前の覚悟と原則を最も簡単に放棄させてしまうものだと思っている。ただ、『神』という概念が悪いのではなく、『神(それも絶対的な)』を受け入れざるを得なくなってしまったローマという国家、その前までに目を向けなければならないのだと思う。

マルクス・アウレリウスが『終わりの始まり』という皮肉から、『平和が人間にもたらすものが堕落』という解答が出てきそうだが、それだけであまりにも切なすぎる。単純な軍国主義者が小躍りしそうな結論だ。

おそらく、血を流し合うことだけが人の世界における戦いと考えることが間違いなのだと思う。人の世おける『いくさ』とは単純に自分と他人の違いから端を発している刺激(ストレッサー)のやりとりの事なのだろうと思っている(おそらく多対一でも一対多でも同様だろうが)。もしくは環境対人間でもよい。その刺激にどれだけ人として向き合えるかによって人としての当たり前から外れない生き方や社会制度を構築していくことも可能なのだろうと思っている。

マルクス・アウレリウスがすべきだったことは、ジブラルタルの向こうに船を出すか、アフリカに探検隊を出すかといった、フロンティアに歩を進めることだったのかもしれない。

人間誰しも自分の領域の中でフロンティアを持っているのだろう。それに向かって自分なりの方法で真摯に歩んでいくというのが『平和と堕落』をつなげさせない方法なのかなと今のところは思っている。まあ、日々実践していくのは難しいが、そういうフロンティアを歩く日を一日でも多く増やそうとしながら生きていくしかないのかな?とは思う。そんなことを思いながら『一年経つのは早いなぁ~』と思っている時点で無駄に過ごしてきたような気もする(つながった)。


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コメント 2

さ@21代

”自分の中のフロンティアを歩む”というレトリックにしびれました。

by さ@21代 (2010-09-04 10:38) 

かねさだ

格好付けすぎだね。夜中に書いているとどうもねぇ・・・。
by かねさだ (2010-09-05 16:39) 

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